この記事は『エロい本棚アドベントカレンダー2022』の8日目です。

世の中業の深きは数あれど、何につけても業の深いことは、他人の本棚に触れることでございます。本棚はその人の意識・無意識を映す鏡であり、その人の生きる物語そのものであるがためでございます。

しかしながら、「本を人に勧める」という機会を得られたならば、それは業ではなく徳となすべき行いに昇華されるのでございます。それはあなたを、そしてあなたの本棚をも照らすことでございましょう。

ではいかにして業を徳となすか。それは自明でございます。

ただ、エロい本棚にするのみでございます

エロさの足りない本棚(この世にもしそういうものがあるのならば、でございますが)をエロい本棚に、エロい本棚をよりエロい本棚にすることが、天地開闢より、すべからく本を勧める者の負うべき責務でございます。さりながらむき出しのそれは、勧めを受け取る彼の者の心に、しばしば一抹の、いやそれ以上の疑いを生じさせてしまうことが多うございます。

**ひたすらエロくエロくでは、エロくならない。**それが本を勧めるという行為の持つ δί-λημμα でございます。では如何にして勧めるか。スクリュー・ドライバーでございます。

「スクリュー・ドライバーでございます」?

御存知の通りスクリュー・ドライバーは、ウォッカベースのカクテルの名前でございます。オレンジ・ジュースと混ぜることによってアルコール感を薄れさせ、高アルコール度数であることに気付かれるにくいことから、レディ・キラーという異名を持ってございます。要するにこれでございます。

エロを隠すなら非エロの中でございます。非エロ本の中に濃いエロ本を混ぜるのでございます。比較的エロさの薄い本と一緒に、ドエロ本を勧めるのでございます。

実践編でございます

いい加減「御託はもういいから具体例を出せ」と言われそうなので言うでございます。

エロい本棚アドベントカレンダー2日目の真夜中さんの記事を読んだあとで本をおすすめしたので、そのラインナップをお見せいたします。レッツゴーでございます。

どう...?俺の本棚、エロいかな?|真夜中|note

1冊目:『思考力改善ドリル』植原亮

**こちらは(この場合は)比較的エロさが薄めの本でございます。**本棚の中に細谷功の『具体と抽象』があったので、その連想で勧めたものでございます。めちゃくちゃ隣に並んでそうだなと存じます。どちらもとても良い本ですので、強くおすすめしたく存じます。色んなクイズを解きながら、自分の引っ掛かりポイントを自覚したり、世の中の人のそれを客観的に知ったりできる本でございます。

思考力改善ドリル 批判的思考から科学的思考へ

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