この記事は『エロい本棚アドベントカレンダー2022』の6日目です。
本と本のあいだに挟んで置くミニチュアのことです。例えば以下のようなやつ。
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こういうのグッときますよね。それもただのグッじゃない。本と本のあいだに挟まっていることで、ただミニチュアがあること以上の文脈が得られる。そのことにより、より一層エロくなっています。
さて、ここで得られる「文脈」とは何でしょうか。それは挟んでいる本、そのほかの一緒に並んでいる本、本棚そのもの、それが置かれている場所、そしてそれを見ているあなたがそれらをまとめ上げ、与えているに他なりません。ブックヌックは物理的にはただそこにあるだけで、あなたが文脈を与えているのです。
文脈を直接的に与えるのはそのブックヌックを置いた人ではありません。見ているあなたです。ブックヌックを置いた人、組み立てた人、設計した人、その周囲の本を並べた人、どの本棚に置くか選んだ人、いずれも鑑賞者がどのような文脈を与えるかについては想像して間接的に影響することしかできないのです。そこにある鑑賞者と配置者との意図の交錯が、エロさの源と言えるでしょう。
これはちょうど金沢21世紀美術館所蔵の『L'Origine du monde』に通ずるものがあります。
この記事ではブックヌックについて紹介しましたが、もちろん本でもブックヌックでないものでも、本棚に配置することでそこに文脈をもたせることができます。2日目の真夜中さんの記事中にある本棚にも本以外のものたちがたくさん並んでいました。自分なりに工夫をこらした本棚を作るのも、エロい本棚作りの楽しみのひとつと言えるでしょう。
終わりです。